2013年2月1日金曜日

危機感と約束と衆人環視

【All About News Dig】連動エントリー
今日、年末に交通事故に遭った友人が退院します。おめでとう! まだ当面は不自由なことも多いでしょうが、まずは良かった。100%……、いや120%の快復を目指して今後もがんばってください。まあ飲むなと言うても、多少は飲むでしょうから、当分酒はほどほどにすると周囲も安心するでしょうというお告げが出ております。

さてその友人が2か月間の入院で、減量に成功しました。入院から1か月で5kgくらい落ちていましたから最終的には6~7kgの減量に成功したものと思われます。

僕自身、昨年3ヶ月間で8kgのダイエットに成功(現在では4kg分リバウンド)しましたが、ご存知のとおりダイエット後の体重の維持・管理はとてもむずかしい。ある程度の年齢になると代謝が落ち、放っておくとブクブク太ってしまう。そこで「約束」など何らかの制限が必要になるわけです。

カジュアルなもので言えば「お参りダイエット」もそのひとつ。神社でのお参りは「神様と約束を交わす」行為です。よく「お願いごと」をする人を見聞きしますが、本来は日頃のご加護に感謝し、神様と約束を設定する行為です。ちなみに正しいお参りの仕方ですが、二礼二拍手一礼に加えて、まず住所と名前、生年月日(干支も)を申し上げ、日頃のご加護に感謝。その上で「●●をがんばりますので、何卒ご加護のほどを」とお願いし、最後に神様のご健勝、ご清栄、ご発展をお祈りします。そうすると神様も「おお、いいやつじゃ。ちょっとくらい願いをかなえてしんぜよう」となるようです。とある神社の宮司さんが、そう仰っていました。

しかし「お参りダイエット」はなかなか成功しません。お参りという神様との「約束」は、実は自分との約束です。やさしい神様との約束は、破ったところで手ひどいバチを当てられることはないと人は都合よく解釈しますし、実際にバチを当てられる(と自覚するような)ことはありません。せいぜい健康診断で要再検査という結果が出るなど、小さなバチは当たる程度でしょうか。、「このままでは現在の暮らしが維持できなくなる」というような危機感が強い場合には、成功することもあります。しかし一人ではなかなかそうは思えません。僕が減量に成功したときも、久しぶりに会う友人3人から立て続けに「太った」と言われ、そのショックが危機感という支えになり、減量することができたわけです。

そういえば先日「減量にはTwitterが効果的。ツイート10回が約0.5%の減量に相当する」という研究結果が発表されていました。しかも「ノートに書く」というレコーディングダイエットよりも、ヤセる傾向があるというのです。
http://wired.jp/2013/01/22/twitter-as-a-weight-loss-tool/

Twitterは文字通り「ソーシャル≒社会的」な場です。世間に向けて情報を公開するというのは、ある種の約束を世間や知人との間で交わすことでもあります。

よほどの危機感を持っていたり、意志の強い人なら別として、たいていは自分との約束にはついつい甘くなってしまいがち。しかしTwitterのようなソーシャルメディア上での「約束」となると、少し意味合いが変わります。大勢と約束をするということは、その外側にも伝わる可能性があります。衆人環視での「約束」はソーシャルにおいて「守らなければならないルール」に変化する。だからこそ、ダイエットが成功しやすいという面もあるのでしょう。

さらに他者との「約束」はコミュニケーションの形態でもあります。人は自分には関係のない個人的なことについては、寛容な面があります。つまり、どうでもいいんです。だから少し体重が落ちただけで「すごい!」とホメてもらいやすい。人間はホメられるとヤル気を起こす動物ですから、世間との約束に加えて「ホメ」の効果でヤル気が継続し、ヤセることができるという面もあるはずです。

何よりも強力な手法は、冒頭に紹介した友人のように、環境の強制的な「管理」ですが、こちらは長期間続けるのは難しい。入院中にせっかく減量に成功しても、退院して管理下から外れた途端、暮らしまでも元通りに。結果、体重まで元通りというケースはいくらでもあるわけです。というわけで、退院した友人にはお祝いを申し上げつつ、今後ともその体重をなまあたたかく見守る所存でございます。にやり。

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