2013年2月25日月曜日

俺のイタリアン(フレンチ)とAKB48の地肩の強さ

【All About News Dig】連動エントリー

新しくて目立ちやすい手法というのは、周辺からあれこれ言われがちなもの。とりわけブームになるような「商品」「サービス」はその傾向が強うございます。

飲食業界で言うと「一流店の味を格安で提供する」と言われる、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」といった話題の店舗を次々に展開するバリュークリエイト。回転率を上げるという驚くべき手法で、1皿あたりの単価を抑えつつ、数量限定で「原価割れメニュー」を導入するなど、キャッチーな戦略を導入した結果、結果1日あたり3~5回転という驚異的な高速回転で成功をおさめている模様です。

こうした新しい試みはあちこちに波紋を呼びます。絶賛の声も上がりながらも「本当に利益が出るのか?」とか「技術を安売りして、今後やっていけるのか」などさまざまな声が飛び交っているよう。

こうした既存の商慣習を打破する手法は、いつの時代もどんな業界にも存在するわけで、他業種に目を向けると、現在、その最たるものがAKB48と言えるでしょう。少し前にこんなニュースがありました。

面白ければ結果はどうなったっていい? AKB握手会の罰ゲームに賛否。
http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/techinsight/2013/02/akb-119.html

記事中では
罰ゲームで粉にまみれるメンバーの姿に「盛り上がりが写真で伝わりますでしょうか?」とコメントしたものや、「ぶら下がり罰ゲーム」と説明した鉄棒にぶら下がるメンバーの写真がアップされた。ぶら下がり罰ゲームの方は落ちると体重が明らかとなるしくみだ。

という記述の後に

同イベントでは体調を崩して途中退場したメンバーや、泣き出したメンバーもいたようだ。


と続いておりました。いったいどんなことをやったら、賛否の声が寄せられたのでしょうか。と思って、戸賀崎支配人のGoogle+を見てみると、画像や動画が残されていました。
https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/bGXc8X3zwii
https://plus.google.com/103388469578205010447/posts/Qk1CNG5aJHb

よくよく読むと、メンバーが体調を崩したり、泣き出したことと、このイベント企画の因果関係は、この記事からはわかりませんでした。受け手としてはうっかり煽られないよう、より情報の精査が必要になるわけでございます。まあ、AKB48はこうした「芸能人運動会」的な企画を有料イベントとして行い、Google+のようなSNSとの連動展開をあのスケールで実現した先駆者。反響が大きいからこそ、ネガティブな声も聞こえてきてしまうというところなのかもしれません。

「俺の~」にしろ、AKBにしろ、こうした「新しいモデル」はそのモデル自体がいつかは消費されたり、飽きられることを、織り込みながら設計されています。例えばバリュークリエイトは、最近「俺のやきとり」など客単価がさらに安い業態にも進出しています。AKBにしても、国内・海外問わず、同じモデルでさまざまな試みを行い、さらなる当たりモデルを引き当てようと、さらなる高みを目指す姿勢に下げた頭が上がらなくなるわけです。

一方、「新しいこと」の認知を進める過程では、ソーシャルメディア上などでネガティブな声の拡散リスクもあります。とりわけ、表向きのイメージと舞台裏での素顔が違っていたりすると、炎上につながりやすい。自戒を込めて申し上げると、一部の大天才の方々は別として、「正直に」「善良なスタンスで」「目の前にあることを最大限に楽しむ」のは、意外に重要だということをことあるごとに再認識させられるわけでございます。

最近では、一撃で当たりを引くなどという図々しいことを考える人は少なくなりました。結局のところ、次々に球を投げられる地肩の丈夫さが、成功につながりやすいのは、いまも昔も同じということなのかもしれません。

おっと、Blogじゃなくて、企画書書かなくちゃ。

1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。

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