2012年12月28日金曜日

アスリートと食の栄枯盛衰

【All About News Dig】連動エントリー

年末年始には、あちらこちらでアスリートの去就が取り沙汰されます。

・とうとうプロ野球の松井秀喜選手が、現役引退を表明してしまったり(http://sankei.jp.msn.com/sports/news/121228/mlb12122807200001-n1.htm )

・現在、日本人唯一のF1ドライバー、小林可夢偉選手が、2013年シーズンのF1参戦を断念し、「2014年を目指す」と言ったり(http://response.jp/article/2012/12/18/187277.html )

・サッカーのゴン中山こと、中山雅史選手もチャリティマッチで引退ゴールを決めてみたり(http://www.sanspo.com/soccer/news/20121226/dom12122621410006-n1.html


栄枯盛衰は世の習いではございますが、とりわけ年末年始には人やモノ、トレンドの往来が、各界で注目されがちです。

そういえば12月に、恒例となる翌年の食トレンド予想を書いてみました。

「来年は牛、豚、鶏に続く「第四の肉」がブレイクとの予測あり」
http://www.news-postseven.com/archives/20121216_160181.html

「予測」というほどのものでもありませんが、絶妙なタイトルをつけていただいたおかげか、某巨大掲示板などでステマステマと騒いで頂いたようで。

http://matomelog.ldblog.jp/archives/21336937.html



2012年初頭から続く、なんでもステマ呼ばわりというトレンド健在に思わず目頭2:50です。大変申し訳ないことに、上記挙げたものの周辺の方々からは、いまのところご発注めいたアレコレはございませんが、せっかくステマ認定していただいたので、今からならステマにもならないと思われますし、この新年を楽しく過ごせそうな気もいたします(僕が)。どうぞよろしくお願い申しあげます。

あ、例によって話がそれました。こうした書き込みを見るといつも不思議な気持ちになります。踊る気もないし、もっと言えば踊りに興味もないのに、「踊らせられる」のをやたらとイヤがる方が少なからずいらっしゃいます。あれが噂に聞く「損したくない」「ムダなことをしたくない」というイマドキマインドなのでしょうか。うーん、踊っちゃえば楽しいかもしれないから、なるべく踊らせていただこうと思ってしまう僕は昭和ですかそうですか。ええ、だって、MOTTAINAI!

関係ありませんが、予想と言えば以前予想させていただいた案件で、取材+データ渡し→先方が原稿作成→僕が原稿確認をしたところで、とある調子くれてらっしゃる団体さんから「俺たちも噛ませろよ」的横やりが入り、校了直前にパブ同然の内容に改変されるという、周囲の誰もが迷惑するゴリ押しを力任せにされたことがありました。ちょっと名前が知られるようになると、カン違いされる方もいらっしゃるようです。裏工作ばかりしてると、寂しい老後になりかねないので、ぜひ頭をお垂れになられることをおすすめします。2013年もどうぞよろしくお願い申しあげます。

炎上社長が評価する「まっとう社長」

【All About News Dig】連動エントリー

社長が選ぶ2012年最優秀経営者、JALを再建させた稲盛和夫氏がトップ
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1212/11/news083.html
だそうで。どうやら2010年に会社更生法の適用を申請し、上場廃止した日本航空を、わずか2年で業績を回復させ再上場させた手腕が評価されたとのこと。確か就任した当初、各方面から「なぜ、引き受けた!?」と驚嘆を持って迎えられた超乱気流&大炎上案件を、なんとか着陸させたのは相当にすごいことなのでしょう。


ところで「炎上」と言えば、飲食業界にも「ロードサイドのハイエナ」という、人を食っ……いえ、キャッチーかつユニークなニックネームを持つ飲食チェーンの社長さんがいらっしゃいます。「ステーキのけん」などを手がける、エムグラントフードサービスの井戸実社長。歯に衣着せぬ暴言すれすれ……というか、時にはアウトに思えるような振り切った発言で、少し前まではよくTwitterやBlogで炎上してらっしゃいました。

・炎上上等!な「ステーキけん」井戸実社長の発言まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133475884685511701

ところが、こうした強い発言は半分反射神経、半分は芸風であらせられるようで、メルマガになると多少テイストが変わります。コメントの調子が強いのは相変わらずですが、そこかしこに「おっ!?」と思う、受け答えがあったりします。

・<ロードサイドのハイエナ> 井戸実のブラックメルマガ
http://www.mag2.com/m/0001308870.html

上記URLのサンプルに読者からのこんな質問がありました。


>この飲食系FCに加盟したのに成功しないのは能力なさすぎ!
>っていえるほどの実力がある飲食系FC(外食・居酒屋)を
>3社ほど挙げてもらえませんか?

ロードサイドのハイエナさんは、こんなふうに答えています。

>なんか難しい日本語を使いますね。
>要するに加盟する価値のあるFCパッケージって事ですか?
>確かFCはやってないけどライセンスで

>APカンパニーさん
http://www.apcompany.jp/
>の塚田農場は良い業態ですね。

>あとは物語コーポレーションさん
http://www.monogatari.co.jp/
>のFCは結構良いと聞いてますが、
>初期投資が重たいから個人とかじゃ取り組めないよなぁ。

>今はそれぐらいしか知らないなぁ。
>ってか無いなぁ。


このところ、弊ブログにひんぱんに登場する、塚田農場さんがまた登場してしまうわけですが、僕が「おっ!?」と気にかかったのは、塚田農場のくだりの前後でした。

まず導入の
「なんか難しい日本語を使いますね」
「要するに加盟する価値のあるFCパッケージって事ですか?」
と続けるあたりが、絶妙にうまいさじ加減でございます。どこまでワザとやっているのかは知るべくもありませんが、「端的に言えよ」というお気持ちがにじみ出ていらっしゃいます。

勝手に意訳させていただくなら「この皮肉がわかんねえなら、まあいいや」「念のため確認するけど、俺、誤解してないよね」ということでしょうか。実際、第三者から見ると、大変親切なご対応に見えます。

一方、この皮肉が通じなければ質問者は「おお。俺の高い日本語力が読み取れないのか」と鼻高々で勘違いをするかもしれません。その場合は放っておけばいいでしょう。仮に皮肉だと捉えられても、きちんと回答もしているので、相手がお怒りになるのは無理筋ということになります。また、皮肉だとバレても、相手に受け入れる謙虚さがあるようなら、どこかでご縁があるかもしれません。実にうまい。

上記のNAVERまとめにも「マーケットの対象じゃない人たちにいくら言われようが関係ない」というコメントがありますが、仮にこのお相手が「対象じゃない」とすればそりゃそうです。利害関係のない誰に何を言われても、全力でスルーすればいい。もともと"暴言キャラ"なので、何を言っても「ああ、またか」で済みますし、噛みつかれても叩き潰せる材料はしっかり確保してていらっしゃいます。

それにしても相手から非難される可能性を潰す技術のある井戸社長と、そんな井戸社長が評価するAPカンパニーの米山久社長は実際のところ、どんな方なんでしょうか。いずれご尊顔を拝見しつつ、その薫陶を受けてみたいと思います。



2012年12月21日金曜日

塚田農場(その2)と教育とホメゲー

【All About News Dig】連動エントリー

先日、「行列のできるエヴァンゲリオンと塚田農場」てなエントリーをしてみました。その塚田農場、「ゲーミフィケーションを取り入れた飲食店」として飲食業界に名を馳せていらっしゃいます。

初来店時に「主任」の名刺がもらえ、来店を重ねると課長、部長、専務、社長、会長という風に昇進するシステムになっていたり、帰り際のほどよく酔った客に「携帯にシールを貼ってもらえませんか」と、ミニスカ浴衣の店員さんにオススメしていただけたりもします。

店員さんのユニフォームにどことなくコスプレ感があったり、客との距離感が近かったりもします。こすいたサービスには客側から見ると好き嫌いはあるかもしれませんが、スタッフさんの好感度がとても高うございます。だからこそ、断りきれずついシールを貼ってしまったりするわけですが、「すごいなあ」と感心するのは、スタッフの温度感がほぼ保たれていること。






















【写真】7インチのタブレットに貼っても、存在感バッチリの「塚田農場」シール

通常、チェーンの飲食店だと「画一化された、型どおりの接客」になりがちです。会社としての芸風が「押しの強い接客」だと、僕などは「ええい。うっとおしい!」と殻に閉じこもりたくなるんですが、恐らくアルバイトであろうスタッフさんたちも含め、接客の押し引きのさじ加減が、「いい嬢」に当たった時のキャバクラや、素敵なママさんのいるスナックにも似た心地良さがあるような気がします。

「どういう教育をしたらこうなるんだろう」と同チェーンを展開するapカンパニーのリクルートページ(http://www.apcompany.jp/recruit/member/index.html )を見ていたところ、なんとなく社風が見えてきました。リクルートページということを割り引いても、社員は例外なく「ポジティブ感があり」「本気感が強く」「素材の情報や物語をしっかり知っている」。それこそ飲食業は「ブラック」扱いされる企業が多いにも関わらず、タスクの多さをポジ転換できるマインドの社員が多いようです。

実際、「教育」にも力を入れているようで、若手役員からは「日本は、家庭も、学校も、企業も、どこか教育の責任を押しつけあっている。そうではなくて、我々APカンパニーがそこを請け負っていこうじゃないか」というメッセージがあります。さらに女性社員主導で「と殺の様子を50分間のビデオにまとめ」た「命の授業」という社内講習会が行われているそうですし、同ページには「接客」についてのスタンスを述べる社員も多く、社内における「教育」への意識はかなり高いよう。

そういえば、日経さんに「叱る指導もう限界? 社員育てる「褒め合いゲーム」」なんて記事がありました。
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO49201660V01C12A2HR0A00/
 「若手は褒めて伸ばせ」と言われて久しいですが、 社風は掛け声通りにはなかなか変わらないようです。 ならば褒めずにはいられない仕組みを作ればいい、ということで、 SNS(交流サイト)などを活用し、時に取引先も巻き込む「褒め合いゲーム」を 導入する企業が相次いでいる」

だそうで。上記「褒め合いゲーム」の導入事例として取り上げられていた例には、LINEの「スタンプ」にも似たコミュニケーション手法もありました。そういえば以前、「モテ」や「異性との交際」にあたり、「LINEのスタンプの使い方がうまい」が理由になりうるという話を聞いて、当時は腰を抜かしそうになりましたが、考えてみればスタンプも円滑なコミュニケーションをはかる手法のひとつ。

強固な理念にもとづいた社内の意識共有ができれば最高でしょうが、コミュニケーションを円滑に進めるために新しいツールを導入するのも選択肢のひとつと言えそうです。

2012年12月18日火曜日

機内食がエアラインの成否を左右する?

【All About News Dig】(http://newsdig.jp/連動エントリー

ちょっと前に、例によってNEWSポストセブンさんにこんな原稿を書いてみますた。

機内食 機上で舌の機能が低下することまで計算して調理する
 JALはこの12月1日から一部国内線の機内で、銀座の老舗としても知られる、資生堂パーラーのメニューを提供するという。1か月間限定で資生堂パーラーの朝食を、2か月限定で同店のスイーツを機内で提供するというのだ。総料理長自ら、機内食用のメニューとして開発・監修したスイーツだという。
 ANAもこの12月から欧米路線のビジネスクラスと、一部国内線のプレミアムクラスで、ミシュランの星を獲得しているマンダリンオリエンタル東京のレストラン「シグネチャー」が監修したメニューを提供する。国内線の一部でもセントレジスホテル大阪の監修メニューが提供されるという。

エアラインのミールサービスは、他社との差別化をアピールするのによく使われます。1月から、JALが新しいシートを導入しますが(http://www.shibukei.com/headline/8966/)、新シートの導入はそうしょっちゅうはできません(だからこそ、今回のJALは新シートの導入にあたり、大々的にキャンペーンを張っているのでしょうが)。ミールや料金についてのキャンペーンが多くなるわけです。

ところが料金となると、最近話題のLCCを抜きには語れません。現在、東京近郊での離発着は成田に限定されていますが、今後羽田に進出する可能性もあるのだそう。

羽田発着枠、基準策定 将来の配分、LCCも可能に
http://www.sankeibiz.jp/business/news/121117/bsd1211170502008-n1.htm

乗客にとってLCC(ローコストキャリア≒格安航空会社)のメリットはなんといっても料金の安さ。成田から札幌や福岡に飛ぼうとすると、片道4000円台から買うことができます。

一方、デメリットといえば、搭乗口が保安検査場から離れた場所にあるとか、そもそも成田からしか乗ることができないなど、安い分時間や手間がかかります。あと、シートの間隔が狭い。大手の同タイプ機と比較して約1~3割程度座席数を増やしているので、その分一席あたりに割り当てられる面積が少なくなるというわけ。

そしてもうひとつ、大きな違いがミールサービス。LCCでは、基本的にドリンクやミールは有料です。2012年に就航した「ピーチ」などはミールとドリンク、スナックとドリンクという、ファストフードのようなセットメニューも提供しています。

うまいのは、「特製ピーチデニッシュ」、「オリジナル! 濃厚ピーチアイスミルク」などライトミールを際立たせた上で他社との差別化をきっちりしていること。単価≒原価も抑えているので、廃棄ロスが出てもリスクは最小限に抑えられますし、そもそもLCCではロスが出ないよう、積み込むミールの全体量を抑えたり、最終便では割引サービスなどを導入して、逃げ切り……ではなく、売り切りを図っています。

LCCにとっては、きめ細かな設計やサービスがニュースなどで話題になることで、安定した搭乗率の確保にもつながります。ピーチは就航半年時点で、搭乗率79%、定時運行率89%、就航率99%と好調で、国内線を増便することに。
http://response.jp/article/2012/09/05/180817.html
http://response.jp/article/2012/08/22/180016.html

もっとも、LCCが全体的に好調かというと、そんなことはなく、8月に就航したエアアジア・ジャパンは、早くも社長交代がニュースになってしまいました。
http://www.asahi.com/business/update/1217/TKY201212170581.html

おそらく搭乗率とは関係ないでしょうが、エアアジアのミールは以下のような感じ。
http://www.airasia.com/jp/ja/inflight-comforts/hot-meals.page?

アジア料理だったら、国内だろうが海外だろうが、地上に降りてから食べたい衝動に駆られてしまうわけで、予約制とか、ミール関係についてはあれこれどうなんだろうなあと、モニョっとした気分になってしまうわけでございます。「食にこだわりのあるお客様にもご満足いただけるよう」とかってのは、とりあえず置いといたほうがいいような気がするのは、僕だけでしょうか。

2012年12月14日金曜日

【熱望】食べログさんの指定駅間検索




【All About News Dig】連動エントリー


世の中は不思議であふれています。前回ポストした「好きなコンビニのホットスナックは?」という調査もそうですし、今日の「東京都心へ通勤しやすい路線は?」もそう。どちらも「調査」をすること自体が大切に違いありません。関係各位のみなさま方、本当にありがとうございます。今後とも、ネタになるような調査を、どんどん行なっていただきたいと思います。

 賃貸サイト「キャリルーノ」は東京都心を通る路線を「非混雑度」「通勤・通学時間帯の本数」「終電時間」という3つの指標で評価し、その総合ポイントで「東京都心へ通勤・通学しやすい路線ランキング」を発表した。
yd_train.jpg

1.「非混雑度」は乗車時間がストレスなく過ごせるかどうか。
2.「本数」は乗り遅れやダイヤの乱れに対する影響度。
3.「終電時間」は残業や飲み会からの帰り時間の設定。


データとしての公平性を考えてか「都心」のみを走る山手線などが入っていたり、「都心へ」なのに終電時間が同じウェイトで算出されているあたり、なかなか微妙なランキングのような印象もあります。

一方、リクルートの住宅情報サイト「SUUMO」が2012年8月に行った「住みたい路線・駅ランキング」は次の通り。

1位 山手線
2位 中央線
3位 東急東横線
4位 京浜東北線
5位 東急田園都市線
6位 総武線
7位 京王線
8位 小田急線
9位 井の頭線
10位 東海道本線

実に安定感がありますが、この類のランキング、ひと月あたりの生活費の指標が組み込まれていません。最終的にはユーザーが勝手に感覚値に落とし込むからいいだろうということでしょうか。

例えば
東京都の犯罪発生率番付
http://area-info.jpn.org/CrimPerPop130001.html
とか

東京23区住民が選ぶ「物価が安い区」ベスト10(2006年版)
http://www.homes.co.jp/contents/trend/ranking/area/001/
なんかを組み込んでみたりとか。

近いものに「SUUMO住みかえ診断サービス」
http://shindan.suumo.jp/shindan/top.html
てなものもありますが、試しに入力してみたところ、見事に途中でイヤんなりました。どうやら最後にはひとつの駅に絞り込んで、物件選びをお手伝いしてくれるようで。もうちょっとゆるやかなシステムのほうが楽しいのになあ……。

そしてもうひとつ、ぜひこの手の指標に組み込んでいただきたいのが、飲食店や商店の情報。僕を含めたユーザーがほしいのは「自分に特化された情報」です。ぜひ食べログさんあたりのシステムに、「路線検索」を組み込み、「△△駅―☓☓駅」間の飲食店を業態や点数ごとに件数表示を。その上で不動産情報サイトと連携して頂いて、五角形か六角形くらいのチャート化などしていただくと楽しいと思うんですが。価格COMさんでも八角形の↓こういうのあるじゃないですか。ついでにチャートのグラフをいじると、他の候補路線や候補地も出るような逆引きシステムだと大変ステキです。
OLYMPUS STYLUS XZ-2のユーザーレビュー


ちなみに僕が食べログさんで、いちばん重宝しているのは、左カラムの下部にある地図検索。よほど贔屓にしている店でもない限り、最寄り駅や駅からの距離は、大変重要でございます。本日の僕のように忘年会のはしごをする人もいる季節にはなおさらです。

そういえば直接は関係ありませんが、iPhoneさんのところにGoogle Mapさんがお帰りになられたご様子。ユーザーのみなさま、おめでとうございます! 僕のオリンパスXZ-2に対応する、PhotoShopのCamera Rawの正式リリースと、Galaxy Tab PlusのAndroid4.0へのバージョンアップが一日も早くなされることを願ってやみません。

2012年12月13日木曜日

コンビニからあげチキンレース


【All About News Dig】連動エントリー


マイナビニュース先生が、いつもの通りちょっと不思議な調査を敢行している。
肉系ホットスナックが一番おいしいコンビニは?

この調査から何をどう導き出したかったのかはわかりませんが、結果自体はわりと認知度そのままという感じでしょうか。

実は今年、とあるお仕事で、北は釧路の「ザンギ発祥の店」から、南は大分・宇佐や中津の名店まで、全国津々浦々のからあげを食べまくりました。2日で100個なんてザラ。1日24時間のうち、からあげ以外の固体をまったく口にしない日もありました。2012年は揚げ油まみれの一年だったと言っても、過言ではありません。


そういえば、今年の8月、某ウェブメディアにこんな記事を書きました。
ローソンが走りファミマ追う「コンビニからあげチキンレース」

http://www.news-postseven.com/archives/20120817_137678.html


















上記記事にも書きましたが、いまコンビニにおいてホットスナックは、文字通りかなり熱いエリアになっております。例えるなら、2000年代のサッカー日本代表の攻撃的ミッドフィールダーを中田英寿、小野伸二、中村俊輔が争っていた当時のようなイメージでしょうか。希代の才能が出場機会を争う超激戦区です。

多少のロスはあるにしても、アルバイトスタッフにかかる人件費は変わらず、他の商品よりも利益率は高い(はず)。ロスが怖ければ深夜帯には置かなければいいのですし(各チェーンでどういうルールになっているかはわかりません)、しかも、このコーナーで客寄せができれば、ドリンクなどの売上もあがるという、コンビニさんにとってはいいことずくめな商材(のはず)です。

それだけに、各コンビニさんとも力を入れまくり。ローソンさんのレジまわりなどは、大変なスペースを割いていて、まるでホットスナック店舗かのよう。”からあげ類”のラインナップも「からあげクン」レギュラーシリーズに加えて、期間限定で専門店が監修した「からあげクン」を並べた上、「Lチキ」や「鶏から」など複数ラインを展開し、さながら什器内も殿堂ライクなにぎわいぶり。ほか、ファミリーマートさんも”からあげの聖地”大分・中津の名店「もり山」監修の「からあげ」を発売されましたし、デイリーヤマザキさんも同じ中津の「聖地 中津からあげの会」に加盟する専門店監修のホットスナックを展開するという、とてもお里がパン屋さんとは思えぬサイドチェンジを見せてくれます。

そして驚くべきは、その味つけ。どれもこれも旨い……。個人的にはローソンさんがラインナップの豊富さと、これまでの蓄積で頭ひとつリードしているような気もしますが、ファミリーマートさんの「もり山」の「からあげ」も本店の味と遜色ありません。むしろ家に持ち帰ったあと冷えた状態で比較すると、コンビニのほうがやわらかさが残っている。どのコンビニの「からあげ」も、それほど完成度が高いわけでございます。

そんな業界のトレンドに、コンビニ界の雄、セブンイレブンさんが手をこまねいているわけがありません。もともとはレジまわりにフライヤーを置く店舗設計になっていないはずなので、他のコンビニと比較すると、スペースが窮屈な店舗も多そうな印象がありますが、それでも新しめの店舗や、郊外の店舗などではフライヤーの導入が進んでいるようです。
http://www.sej.co.jp/sej/html/products/ff/hotsnack/

それにしても、いまのコンビニの店員さんは大変ですねえ。僕がアルバイトをしていた20年前と比較すると、仕事のタスクは倍くらいになっているんじゃないでしょうか。もっともマルチタスク化というか、ひとつのコンテンツ(店員)をさまざまなチャネル(タスク)で使いまわすのは、どの業界でも同じかもしれませんが。

あれ? いま気づきましたが、記事がUPされたのが8月17日で、調査期間が8月28日からということは、もしかして僕の記事がきっかけとなって、調査をしていただいたということでしょうか。だとしたら、こんなに光栄な多チャンネル展開はございませんが、きっと僕の自意識過剰に違いありません。



2012年12月6日木曜日

O2Oと020と年末のカラオケ


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【All About News Dig】連動エントリー



スマホで加速 「O2O」の威力
[シダックス]時限クーポンで売り上げ増、2次会需要を取り込む
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20121121/439014/

んっ? どうやら東京テレメッセージの「020」ではないようです。「O2O」(オー・ツー・オー)……。最近流行りの「Online To Offline」の略語で、「オンラインとオフラインの購買活動が連携し合う、または、オンラインでの活動が実店舗などでの購買に影響をおよぼす、といった意味」IT用語辞典「BINARY」さん)のアレですね。

すべてのメディアは何らかの影響をユーザーに与えることを目的としています。クーポンを含めた広告メディアの目的は、購買行動を後押しすること。「O2O」をスーパーのチラシに当てはめれば「C2S」(Chirashi To Super)とか、いろいろな呼び方ができそうです。キャバクラの呼び込みなら「Y2B」(Yobikomi To Bottle)とか。「だからなに?」と問われても、何もお答えできずに申し訳ありません。ま、「B2B」とか「B2C」だって似たようなもんに違いありません。

さて、シダックスのクーポンは、「ハッピーアワー」の亜種とも言えます。ハッピーアワーが稼働率の低い時間帯の稼働率向上を狙ったサービスなのに対して、このクーポンは単価の高い時間帯の顧客を囲い込もうという狙いのようです。

特徴は、スマホのGPS機能を連動させていること。使ってみると、結構よくできていて画面の最下部に候補店のクーポンバナーが掲出されます。バナーにタッチすると詳細画面が大きく表示されて、店舗やクーポンの詳細がわかるという仕組み。

大変素晴らしい! とも思いますが、都内ではシダックスの店舗があるのは、新宿や渋谷といったターミナル駅ばかり。繁華街なので、競合のカラオケ店も多く、シダックスのみが検索できるアプリにどれくらい意味があるのか、ユーザー目線だとイマイチわかりません。

自社では無理でしょうが、どこかのアプリ会社に話を持ち込んで、全カラオケ業界を巻き込んだ上で、「半径500m以内に、当店より安い店やクーポンがあったら、さらにお値引きします!」とかいう量販カメラ店的手法に乗り出してみたりすると、より話題になったんじゃないかとか、実現確度も考えない提案もしてみたいところです。ダメ元でゴール前にボールを放り込むと、何かいいことがあるかもしれません。2004年7月10日に横浜FCのGKだった菅野選手だって、88mのロングシュートを決めています。
https://www.youtube.com/watch?v=6ZXcFUPQLYk



ところで、このクーポンは何のため、誰のためのものなんでしょうか。開発&リリースサイドの本当の狙いを考えてみます。

・(本気で)忘年会の2次会需要狙い
2次会利用狙いとなると、都市部がターゲットだと思いますが、検索できるのはシダックスの店舗だけで、同業他社との比較ができません。価格コンシャスな僕の友達の田中くん(仮)を説得するだけの材料になりえません。本気でこの線を狙ったわけではないことを願ってやみません。

・シダックスファンへのインセンティブ付与
時限クーポン≒期間限定クーポンはクーポン専門業者も発行しています。ただ、自社サイト内での発行なら、スピーディにきめ細かい設定ができるメリットはあるでしょうし、ファンづくり、顧客の囲い込みという意味でも一定の効果は見込めるでしょう。

・新サービス自体がプロモーションの一環
決め手はこれでしょうか。年末に向けて、「カラオケならシダックス」と印象づけられる安定、安全、安心の手法です。クーポンからの予約も一定数は見込めるでしょうし、ニュースとして多少の話題にもなる。効果に疑念を提示されたときの回答も「やらなければ、もっと落ち込んでた」でOK。仮定の事実にはお答えできませんってことで。

類似業態で、スマホアプリをリリースしているのは、いまのところ郊外型複合エンタメ施設(?)の「ROUND1」くらい。いまのところ、「カラオケ館」、「歌広場」、「Bagus」など、都心のカラオケ店は独自アプリをリリースしていないようです。

僕もスマホにシダックスアプリを入れたので、この年末に使う機会があるかもしれません。もっとも実際に「2次会」となったら、Google Mapからキーワード「カラオケ」で検索をかけて、次々に電話をかけるような気がします。この時期の2次会には、「すぐ入れることが最優先」だという周囲からのプレッシャーだってありますし、Google Map経由でもHot Pepperのクーポンが探せます。もちろん電話をかける際の、局番は「020」じゃありません。ていうか、この手の言葉を使うとロクでもないプランがそれなりに見えてしまい、あとで泣きそうなほど後悔するお姿を見て、もらい泣きしそうになるので、くれぐれも「O2O」などという言葉はお使いにならないことを全力でおすすめします。

2012年12月5日水曜日

GRⅢ→XZ-2


GRⅢ絶不調につき、コンデジを10年ぶりのC-40Z以来のオリンパス機に衝動チェンジ。「描写がいい」という大前提を除いて、機種変更にあたっての条件は3つ。

http://olympus-imaging.jp/stylusx/


・自分のカバンの横ポケットに入る厚さ(課題は格納時のレンズの高さ)
・RAW画像が撮れる(この時点で対抗馬はキヤノンG15とソニーRX100)
・ズームつき(単焦点のGRで、画角調整に苦労した)

最後はソニーのRX100との間で、メチャクチャ揺れたが、レンズとバリアングル液晶の差でXZ-2に軍配。センサーサイズの差が気になるレベルの撮影ならmkⅡを持ち出すだろうし、いつものカバンの横ポケットにぎりぎり入るサイズだったので、目をつぶることに。なにより、オリンパス機はスマートメディア仕様だったC-40Z以来10年ぶりということで、ちょっぴり定点観測的な意味合いも込めて、XZ-2にさせていただきました。

これでコンデジの系譜は、C-40Z(オリンパス)→(何が何でも一眼期)→GX100(リコー)→GRⅢ(リコー)→XZ-2(オリンパス)に。なぜかコンデジとなると、ニコンやキヤノンを選ばないのか自分でも謎だ。まあ一眼レフとなるとレンズ資産的に、この2メーカー以外選択しづらいので(現在はキヤノン)、コンデジくらい自由にやらせてくれよというモードが発動するのかも。

んで、このXZ-2、まあちょこちょこ不満はあるにしても、いい。何よりきちんとホールドできるのがとてもいい。撮影側に「撮ってる感」がありつつも、たぶんこのくらいのサイズなら被写体に過度の緊張感が出ない、ぎりぎりのバランス感がちょっと楽しい。

<いいとこ>
回転は限定的な分、頑健そうなバリアングル液晶
オートホワイトバランス、自分好みの調整ぶり
レンズリングでの絞り調整、超ベンリ

ところが、1日使ってみると、それなりに不満も出てくるものです。
<わるいとこ>
本体にケーブルつながないと充電できない(オプション充電器、即購入)
UIの個性が強くて、なじむのに時間かかりそう

さらに致命的なのが、使用PCに入っているAdobeのCamera RAWが未対応なこと。付属のビューワーじゃ、レタッチはとてもできない上に、Macに入っているCS5も、Winに入ってるElementsも、サポートされているCamera RAWのバージョンは6.7まで。

……。Adobeさん。高額なソフトをプロフェッショナルなデザイン畑のユーザー囲い込んで販売したいなら、せめて一代前くらいまで対応しなはれ。高額な年俸もらってるベテランのプロ野球選手が、後進の指導もしないとかマジあり得ない。や、もう本当、どういうことかと憤慨してみたりするわけです。まあ、そんなことも確認せずに、ショップ店頭で衝動買いした僕が誰よりも悪いんです。ええ。

というわけで、あれこれごっちゃにした本日のわかりやすい囲い込み商法的、まあええか→嫌い順位はこんな感じ。
Google>Olympus>Microsoft>Facebook>Apple>Adobe

選択したのは自分だとはいえ、囲い込むならちゃんとサポートしろやという、わがまま勝手な愛人理論を引っさげて、Adobeセンセイはいつもどおりの不動のポジションにおさまるわけです。本当、「先生と呼ばれるほどのバカでなし」。もうちょっとうまくやっていただきたいものでございます。

※12月5日追記
Olympusのサポートに電話をかけて「RAWデータのレタッチ動作確認できてるサードパーティのソフト教えて」→「サードパーティさんの動作確認については、こちらでは明確にお答えできません」。(これは、しゃあない。でも、ぶっちゃけベースで教えてほしかったなあ)
Adobeのサポートに電話。「使えるPhotoshopのバージョン教えて」→「CS6もElements11も未対応です」→「いつになんねん」→「そんなに遠くないとは思いますが…、明確な時期はちょっと」→「目安でええから」→「申し訳ありません」

あの……。発売から1か月経ってるんですけど……。