2013年5月14日火曜日

「絶滅の危機」に踊らされるその前に

最近ソーシャルメディア上で、うなぎ関連の話題がにぎやかです。「漁獲量が激減してる!」「禁漁だ!」というコメントが、ピチピチしたイキのいい魚のように飛び跳ねています。

そういえば不漁が騒がれた去年、NEWSポストセブンにこんな記事を書きました。ざっくり申し上げると「うなぎの生態系はわからないことだらけで、謎に包まれている」という原稿で、いいうなぎのようにうまくもなければ、歯切れもよろしくありません。もっともうなぎの不漁の理由について環境省の資料(http://www.fra.affrc.go.jp/unagi/unagi_shigen.pdf )を見てもわかるように、やはり謎めいたまま。

・河川の堰やダムの建造で遡上が妨げられ、生育できなくなった。
・太平洋赤道域の海面水温が平年より高くなるエルニーニョ現象が起きると、産卵場が本来のマリアナ諸島沖から南下し、シラスウナギが海流に乗って北上できなくなる。
・その場合、南向きのミンダナオ海流に取りこまれ死滅回遊となる。
・しかし、ここ数年その関係が明瞭ではない。
・シラスウナギ漁獲量の減少のみで、直ちにニホンウナギの資源量が一段と減少したと判断することは適当ではない。

例によってわからないことがわかったという残念なご報告ではあるものの……

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