2012年11月20日火曜日

クリスマスはさておき、ヒカリエの男の居場所

他の大規模商業施設と同様、今年の4月26日に開業した渋谷ヒカリエさんもクリスマス商戦に突入されるようで。

渋谷ヒカリエは、開業後初のクリスマスプロモーションとして「Shibuya Hikarie Xmas 2012~Gift for ALL~」を、2012年11月21日(水)~12月25日(火)の期間中に開催する。

今年4月26日よりグランドオープンした渋谷ヒカリエは“Gift ALL”をテーマに、食・アート・雑貨など幅広いラインナップで、11月21日(水)からクリスマスプロモーションを実施する。
クリスマスを彩る雑貨やクリスマスケーキ、クリスマスディナー、ミュージカル劇場での特別な時間などがたくさん詰まった渋谷ヒカリエ自体を“ギフトボックス”に見立てて、大切な人と過ごすクリスマスを提案する。(後略)
http://news.mynavi.jp/news/2012/11/14/099/

確か、ヒカリエのターゲットは確か「20代後半から40代の女性」だったはずです。ところが、僕が行くタイミングが悪いのか、飲食店フロアに行くことが多いからか、ご家族連れやカップルが多いように見受けられます。

日経リサーチさんの調査ではターゲティング通り、20代後半~40代の女性が「直近3か月に利用した商業施設No.1」となられたそうで、誠におめでとうございます。調査手法も含めてお見事と言うほかありません。調査が行われたのは9月。オープンから日が浅い、渋谷駅直結のヒカリエさんが老舗の百貨店相手に圧勝されるのは、先日「イブニング」で読んだマンガ、『おせん』(きくち正太)の「お客さんに味わっていただくのは心根」というセリフ同様、当たり前のことだと思われます。あ、マンガは関係ないか。

さてヒカリエさんは、トイレ(スイッチルームと呼ぶらしい)やパウダールームなど、女性向けの施設やサービスを充実させていらして、お姉さま方へのもてなし感満点。ある意味、大変にジェントルな振る舞いをされているわけです。われわれ男性は、置き去りにされた寂寥感を覚えそうになりますが、公式Webでの説明を拝見するとちょっと趣が変わります。ヒカリエさんは「渋谷の街全体の活性化」や「文化の発信基地」という位置づけの施設でもあるようです。
http://www.hikarie.jp/about/index.html

あー、よかった。文化の発信基地ということであれば、ぼくのようなおっさんも多少は足を踏み入れてもいいのでしょうか。そういえば、ヒカリエさんには「UNITED ARROWS」や「BEAMS LIGHTS」など男性向け(おしゃれ)アイテムを扱う店舗もあります。男性向け店舗が『パタリロ!』(魔夜峰央)における”異性愛者”くらい少数だとしても、逃げ場があること自体がとても大切で、たいへん気持ちがラクになるわけです。

一部には「女性向け商業施設なのか、文化の発信基地なのかわからん」とか「企画がブレてる」などと、乱暴なことを仰る方もいるようですが、「渋谷の駅近く」「元・東急文化会館」という場所に巨大商業施設を建てるとなると、いろんな人がいろいろワーワー言い出し、思惑のスクランブル交差点状態になることは容易に想像できます。最後はコンセプトに一定の幅を持たせ、時代の多様性を映しだしたとでも、解釈したらよろしいのでしょうか。「カワイイを卒業する、大人の文化発信基地」とかなんとか、全体を串刺しにするキーワードがあってもいい気はしますけど。

ともあれヒカリエさんなら、冒頭のニュースのようなクリスマスディナーの店選びには何の不自由もありません。アメリカ歴代大統領相手の晩餐会で総料理長をつとめた山本秀正シェフ率いる「SESTO SENSO H (セストセンソ アッカ)」や、予約の取れない店として知られる「アロマフレスカ」の原田慎次シェフが監修した「THE THEATRE TABLE」といったイタリアンに飛び込んでおけば問題なし(夜のみ予約可)。

そしてたいへん遅くなりましたが、本題です。女性にやさしいヒカリエさんで、男性の避難場所として飲食店は大変貴重な存在です。とりわけカウンターとビールがあるような店なら、男一人でも楽しくやれるでしょう。以下自分用メモも兼ねて、2012年11月現在、男の一人飲み店の整理。

1. 利久(牛たん)
本場、仙台でもっとも長い行列ができる、牛たん専門店。厚切り牛たんを使った「牛たん【極】定食」が看板メニューですが、牛たんを使ったカレー、シチュー、つくね、ソーセージ、シュウマイなど、ビールに合うつまみ、盛りだくさん。行列時でも、カウンターの一人客なら先に入れてもらえることも。

2. 恵み(回転寿司)
一人客にも、とてつもなくやさしいのが回転寿司店のカウンター。それはヒカリエさんでも変わりはありません。ありがとうございます。この店はまぐろ問屋の経営だそうで。ビールはスーパードライ(アサヒ)と一番搾り(キリン)。

――ここまでが「ヒカリエ男の一人飲み店」、特Aクラス。以下は席の回転や行列など、上記2店舗ほどの落ち着きは得られなくても、ビール+カウンターという男の居場所もがっちり。

3. まい泉(とんかつ)
安全、安心、安定のとんかつ店。肉を叩いて柔らかくする技法は最近のトレンドではないものの、こういう柔らかさもおいしい。かつサンドにはうってつけ。一人客でも気兼ねなく入店できるカウンターって、やっぱり偉大。ビールはザ・プレミアム・モルツ。

4. D47食堂
ナガオカケンメイさん率いるD&Departmentがプロデュースする、47都道府県の食を提供する食堂。店内の時間がゆったり流れるだけに、行列のわりに入店に時間がかかることも。ビールは常陸野ネスト生ビールのほか、志賀高原ビールや箕面ビールにCOEDOなども。

5. うりずん(沖縄料理)
那覇市内に本店のある、沖縄料理の名店。ドゥル天(田芋のコロッケ)やボロボロジューシーなど、本店の名物メニューがヒカリエさんでも頂けます。もちろんビールはオリオンも! 内地の沖縄料理店は、沖縄に比べて女性客が高い気がしますが、ヒカリエではさらに女性が多いような気がします。

あっ。もし本当に一人なら、ほかにカウンターがあってビールを出すいい店はたくさんありました。特にクリスマスにヒカリエに行く用事もないので、僕は周辺の店でサンクトガーレンの「湘南ゴールド」でも飲もうかと一瞬思いましたが、そもそも渋谷に出る用事もなさそうな気がします。また今年も仕事かな……。

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