2012年11月26日月曜日

米と和牛と肉食系ブランド

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【All About News Dig】連動エントリー

様変わり「うまいコメ」の勢力図 北海道や九州の新銘柄台頭 旧来ブランド米も巻き返し

今年「特A」として認定されたのは、北は北海道、南は九州・熊本まで26のコメ。といっても、地方色豊かな新ブランド食材はコメだけではありません。全国で、さまざまな新ブランド食材が生まれています。

例えばブランド食材の王様である和牛。1980年代までは松阪牛や神戸牛ばかりが幅をきかせていましたが、この20年ほどで全国各地のさまざまな牛がブランド戦線に名乗りをあげています。「和牛のオリンピック」とも言われる、全国和牛能力共進会では2000年代に入ってから、宮崎牛や長崎牛など九州勢が台頭。その下克上ぶりからも、ブランド牛戦国時代の到来が伺えます。
http://zenkyo-nagasaki.com/wp-content/uploads/2012/10/housho.pdf


さらに「和牛」自体の評価軸も多様化しています。一昔前は「和牛」と言えば、サシの入った黒毛和牛ばかりでしたが、ほかにも和牛には、の褐毛和牛(あかうし/高知県・熊本県)、短角牛(岩手県など)、無角牛(山口県)が存在します。短角牛は食材の品質に定評のある宅配食材サービス、「大地を守る会」の食材としても取り上げるなど、その評価はうなぎのぼり(牛ですけど)。昨年11月には「全日本あか毛和牛協会」が立ちあげられ、ほかにも、雄のホルスタイン種を肉牛として肥育する「低脂肪牛」や、出産後の雌牛を再肥育した経産牛など、さまざまな価値が認められるようになりました。


本来「ブランド」とは「自己の商品を他の商品と区別するために、自己の商品に使用する名称や標章。銘柄。商標。」(大辞林)を指します。実際にブランドとして成立し続けるには、一定のクオリティは必要でしょう。ブランドとは品質を保証する記号であり、魂をわかりやすく伝えるコミュニケーション手法です。


肉牛の種類だけではありません。熟成法ならドライエイジングビーフ、加熱調理法なら低温調理など、この10年ほどで劇的に進化した日本の「肉食文化」。高価なものばかりがブランドではありません。地方、和牛の種類、熟成方法から調理法まで、無限の組み合わせが考えられます。

今年の1月(原稿を書いたのは12月)、2012年は食の地域化が進むという趣旨の記事を書きましたが、地方ブランドの発信力向上もあって、食ブランドのローカライズはますます加速がつくはず。ちなみに2013年の外食トレンド予測ですが「自家製加工肉Bar」なんぞが、流行り始めると踏んでいます。




【写真】参加する調理ユニット「給食系男子」の定例イベントでお出しした「牛リブロースの3時間ロースト」。200℃超のオーブンに1~2分入れた肉を、オーブンから出して5分休ませる、を20数回繰り返す。

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