2013年5月19日日曜日

人類の退化と「所有なきシェア」の謎

【All About News Dig】連動エントリー

人類は退化しています。かつてないほど豊かになり、「多様化」を社会が過剰に認めてしまい、生きる上で必要な力を外部に丸投げしすぎてしまいました。クラウドもシェアも便利ですが、生きていくのに最低限の知力、体力、善意はどう考えても個人所有すべきです。

誤解のないように申し上げておきます。人それぞれ生き方が「多様」であることに何ら異論はありません。むしろ大歓迎です。

しかし協調性なし、努力の方向性が明らかに間違っている、享受しかしてないのに自分では他人や社会に貢献したつもりになっている、などの困った人もいます。そういう人に限って、社会や周囲に対して「仕組みが悪い!」とか、置かれた環境に「不当だ!」とがなりたてています。遠巻きに見ていても、げんなりしてしまいます。

話を変えます。ご存じの方も多いでしょうが、「マズローの欲求段階説」という……
続きはこちら(All About News Dig)

2013年5月14日火曜日

「絶滅の危機」に踊らされるその前に

最近ソーシャルメディア上で、うなぎ関連の話題がにぎやかです。「漁獲量が激減してる!」「禁漁だ!」というコメントが、ピチピチしたイキのいい魚のように飛び跳ねています。

そういえば不漁が騒がれた去年、NEWSポストセブンにこんな記事を書きました。ざっくり申し上げると「うなぎの生態系はわからないことだらけで、謎に包まれている」という原稿で、いいうなぎのようにうまくもなければ、歯切れもよろしくありません。もっともうなぎの不漁の理由について環境省の資料(http://www.fra.affrc.go.jp/unagi/unagi_shigen.pdf )を見てもわかるように、やはり謎めいたまま。

・河川の堰やダムの建造で遡上が妨げられ、生育できなくなった。
・太平洋赤道域の海面水温が平年より高くなるエルニーニョ現象が起きると、産卵場が本来のマリアナ諸島沖から南下し、シラスウナギが海流に乗って北上できなくなる。
・その場合、南向きのミンダナオ海流に取りこまれ死滅回遊となる。
・しかし、ここ数年その関係が明瞭ではない。
・シラスウナギ漁獲量の減少のみで、直ちにニホンウナギの資源量が一段と減少したと判断することは適当ではない。

例によってわからないことがわかったという残念なご報告ではあるものの……

2013年5月13日月曜日

テレ東の『みんな! エスパーだよ!』がすごい件

ヤバイ。2話終了時にUPしようと思って寝かしたまま、物語が佳境に入ってきてしまった。本当はちゃんと書いて、ちゃんと原稿料をもらおうと思っていたのだけれど、仕事が詰まってるので、ちゃんと書く時間がない。寝かしたまま腐らせるのも、もったいない症候群が発症してしまったので、ちょっと加筆だけして乱暴にUPします。

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テレビには「いい番組」に高確率で当たるワクがある。例えば現在、「ガリレオ」のシーズン2を放送するフジテレビの「月9」枠などがその代表格だ。「テレビを見なくなった」といわれる2000年代以降も「HERO」や「プライド」といった大ヒットドラマを生み出し、主題歌はダブルミリオン(200万枚以上)のヒット曲が何曲もある。主演も木村拓哉、香取慎吾などのSMAP勢や江口洋介、竹野内豊など絢爛豪華。近年は、王道だけでなく、サスペンス的な要素を取り入れた「大切なことはすべて君が教えてくれた」(主演:戸田恵梨香、三浦春馬)や、大泉洋をキーマンに据えて軽妙さを打ち出した「ラッキーセブン」(主演:松本潤)など、さまざまな手法を試みている。

「月9」は確かに素晴らしい。現在放送している『ガリレオ』も、福山雅治の相手役を柴咲コウから吉高由里子に変えてきた。第一期であれほどの成功をおさめたというのにかかわらず、配役を変えた。舞台裏で何があったかはわからないが、変えたこと自体、意欲的とも言える。

そしてこの数年、テレビ東京の「ドラマ24」という枠がとてもいい。『モテキ』や『勇者ヨシヒコ』シリーズを排出したいまやテレ東の看板ドラマ枠であり、今クールで放送中の『みんな! エスパーだよ!』もまた素晴らしい。『デトロイト・メタル・シティ』のヒットで知られる若杉公徳のマンガ作品が原作だが、原作を上回るデキだと言っても過言ではない。監督は園子温。「自殺サークル」や「愛のむきだし」などで数々の賞を受賞した、まさにいまノリに乗っている気鋭の映像作家だ。その面白さのツボを以下に上げておく。

ツボその1~中二臭全開の笑いとエロと共感
ドラマ版の舞台は愛知県東三河(原作は大分県野津町)にある田舎の高校という設定。そしてとにかく登場人物の男子高校生も、マキタスポーツ演じる喫茶店のマスターも、誰も彼もが中二らしい「性」にまつわる妄想を全開にしている。唯一、TEAM NACKSの安田顕のみ、性妄想とは遠い立ち位置だが、真顔で助手の女性の乳を揉みまくる。見えづらはシュールだが、乳を揉んでいることに変わりはない。

さらに夏帆と真野恵里菜に、喘ぎまくりというエロ全力投球をさせているのも素晴らしい。中二だったことがある男子誰もがあの頃を思い出し、中二に戻ることができる。「中二」を共感目線で仕上げているのだ。有名な作品しか見ていないので違っているかもしれないけど、目線が高くならないのも、この監督の作品における特徴のような気がする。

ツボその2~主題歌、エンディング曲ともに生々しい青臭さがたまらない(いい意味)
主題歌は高橋優の「(Where’s)THE SILENT MAJORITY?」
エンディングは、石崎ひゅーいの「夜間飛行」
http://www.youtube.com/watch?v=-H3BEBnz75I

最近、ドラマの主題歌がジャニーズやレコード会社ガン推しの(ように見える)アーティストばかりだったが、この二曲ともに中二っぽい青臭さが漂っている。生々しい歌声で、歌詞が青臭く、楽曲がキャッチー。つまり本来あるべきロックの姿を体現している。ちなみにエンディング(ED)のカット割りは毎回、異なっている。そういえば、『最高の離婚』のEDもそうだったが、かけなくても成立するところに手をかけるドラマには良作が多い。監督はじめスタッフの熱意があってこそ、そこまで手がかけられるのだ。

そういえば園子温は、映画『愛のむきだし』のテーマ曲にゆらゆら帝国の「空洞」を選んでいた。新興宗教をモチーフとしたこの作品が公開されたのは2009年。もうオウム報道など皆無で、前時代的とも言えるモチーフに、「空洞です」は強力にハマっていた。曲の雰囲気も1970年代の「俺たちは天使だ!」の主題歌「男達のメロディ」(SHOGUN)をどことなく彷彿とさせた。

ちなみに「男達~」の曲の構成はAメロ(兼サビ)とBメロのみ。「空洞です」に至ってはAメロ兼サビのみ。現代のポップスでは、Aメロ/Bメロ/サビ/Cメロくらいの展開があるのがふつうだ。しかし、園子温はそうした定型的な曲を選ばない。正確に言うと、結果として定型にハマる曲も選ぶこともあるのだろうが、挿入歌を選ぶときの視点が決定的に違う気がする。

2000年の『自殺サークル』では作中での暗喩のモチーフとして、小中学生をメンバーとしたアイドルグループの歌を流し、すかんちのローリー寺西の弾き語りのシーンなども盛りこんだ。「音楽」に聞き耳を立てるだけでも園子温の作品は楽しめる。しかも登場する音楽のすべてが、作品と連動している。映像作品に必要であり、必然性のある音楽をセレクトしている。


ツボその3~作品を貫く、園子温という一貫性
「人間」というとても個人的なものを社会というフィルターを通して描く。それが園子温の手法だ。2000年公開の『自殺サークル』では刑事であり、ひとりの父親を通して社会の歪みを描いた。この作品では「あなたとあなたの関係は?」という生きる上での本質的な問いかけが、全体を貫くキーワードになっていた。『自殺サークル』が「生きることの本質」を描こうとした作品なら、『みんな! エスパーだよ』には中二男子に共通する夢が詰まっている。

と、まだまだ書きたいことはあるけど、ちょっとだけ加筆してタイムアップ。放送中なので、あとは本編をご覧あれ。テレビ東京で視聴可能な方は、毎週金曜日の24時過ぎから。できれば、見逃し配信か何か利用して第一話から見てほしい。

テレビ東京『みんな! エスパーだよ!』公式HP
http://www.tv-tokyo.co.jp/esper/

2013年4月30日火曜日

馬に蹴られる覚えはありません。

【All About News Dig】連動エントリー

フランスの上院議会で「同性婚賛成法案」が可決されました(http://www.cnn.co.jp/world/35030801.html )。これを受けて、「この機会に、日本でも同性婚法案を!」という主張をネット上などで見かけるように。うーん……。同性愛自体には何のネガティブな感情も抱いていませんが、降って湧いたようなこの主張に、正直「えっ!? どうして?」という不思議な心持ちになってしまいました。

現在の僕は女性が好きですし、たぶん今後もそうだと思います。かといって、特に同性愛の方々を嫌悪する気持ちもありません。どんな方であれ、素敵な方とは友人・知人としてお付き合いさせていただいています。そこに男女の別け隔てはありません。いっぽう誰かを愛するというのは、お相手が同性だろうと異性だろうと大変に美しく素晴らしいことです。だいたい人の恋路を邪魔するような無粋なヤツは、馬に蹴られてなんとやら、です。

しかし現段階で「同性婚法制化を進めよう」という話が日本で盛り上がるのには、違和感があります。例えばフランスは、パクス法(Pacte civile de solidarité)という事実婚に対する税制優遇や社会保障給付を一定の条件下で認める法律を、1999年に制定しています。それ以前も宗教などが複雑に絡み合いながら、さまざまな議論と改革が行われてきました。今回の「同性婚」の法制化をめぐっても、一筋縄ではいかなかなかった模様です。

同性結婚法案をめぐり フランスが真っ二つ。

1 月29 日から国民議会で討議が始まった「同性結婚・養子」法案に向けて1月13日、反対派35万人(警察調べ)〜80万人(主催者発表)がパリでデモをくり広げた。27日、同法案支持派が反撃デモ(同12万人/40万人)。前者は、1984年カトリック系私立校改革法案に対し約100万人が反対デモをし、ミッテラン政権に法案を撤回させた大規模な反対運動に匹敵するといわれている。(中略)フランスは、1981年に同性愛を精神病のリストから外した。1982 年に同性同士の「慎みなき行為(性行為)」を罰する刑法を廃止。1999年に同性同士にも適用されるパクス法が成立した。

一方、日本の歴史では、1872年から1882年までの間のみ「鶏姦律条例」という“男色禁止法“が施行されていたものの…………続きははこちら

2013年4月20日土曜日

ターレと築地の男とマグロ包丁

このニュース、けが人もなかったのが、まずは何より。産経新聞さんから引用です。

築地市場でマグロ解体用の包丁振り回す 殺人未遂容疑で63歳男を逮捕 警視庁

東京・築地市場で警察官に向かって包丁を振り回したとして、警視庁築地署は19日、殺人未遂などの疑いで、東京都中野区中野、職業不詳、根上隆容疑者(63)を現行犯逮捕した。同署によると、「正当防衛で、逮捕は不当だ」と供述している。
 逮捕容疑は、19日午前8時10分ごろ、中央区築地の築地市場内で、「殺してやる」などと叫びながら刃渡り72センチのマグロ解体用の包丁を振り回し、同署の男性巡査部長(59)に切りかかったとしている。巡査部長にけがはなかった。
 同署によると、根上容疑者は魚を購入しようとして、市場関係者とトラブルになったとみられ、「仕事中にしつこく話しかけてくる不審な男がいる」と近くの交番に連絡。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130419/crm13041914560002-n1.htm

気の荒い市場の男たちの仕事道具を奪って、斬りかかるなど、いろんな意味で命知らずもいいところではございますが、一般紙各紙の情報はだいたい他紙も同様で、微妙に落としこみのチューニングが違う程度というところでしょうか。

上記の産経さんのまとめは以下の通り。事実をコンパクトに書く、まさに報道の王道といえる記事でございます。

根上容疑者は事情を聴こうとした巡査部長を振り切って逃走したが、包丁を持って戻り、襲いかかったという。


一方、東京新聞さんのまとめはこう。

当時、市場には外国人ら多くの観光客がいて、一時騒然とした。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013041901001585.html

記事の構成は大きくは変わりませんが、「東京」の冠を持つ矜持か、「外国人ら多くの観光客」に焦点を当て、コントラスト満点の臨場感を演出。もっともいまの築地の観光客は中国・韓国からの方が多いので、もしかすると誤解を招きかねないような気もしますが、恐らくこれも狙いすましたゴルゴ13的一撃と思われます。ちなみに産経さんの本社は千代田区大手町、東京新聞さんは内幸町。

ところが、市場にほど近い築地に本社を置く朝日新聞さんとなると、落としこみが変わります。さすがの臨場感。
http://www.asahi.com/national/update/0419/TKY201304190089.html
巡査部長は警棒で応戦し、市場関係者らも自転車を投げつけるなどした。男は近くに止めていた自分のワゴン車に乗り込み急発進しようとしたが、巡査部長が窓をたたき割り、取り押さえた。

そして何より振るっていたのが、朝日と同じく築地に本社を置く日刊スポーツさん。前段の基礎情報は一般紙各紙とほぼ同様ですが、コメントの取り方や後半の落とし込みが素晴らしい。まさにこれぞスポーツ紙的ドキュメンタリーと言っても過言ではありません。


築地市場内乱闘犯 ターレで包囲し捕獲

http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20130420-1115029.html
築地署によると、事件の直前に市場関係者が近くの交番を訪れ、不審な男がいると通報。巡査部長が駆けつけると根上容疑者が突然逃げ出したという。包丁を奪われたマグロ仲卸店の男性従業員(43)は「バケツに入っていたマグロ包丁を奪われました。突然のことでびっくりしました。目が血走っていて危ない男だと思った」と興奮気味に話した。
 その後、根上容疑者は車で逃げようと包丁を振り回しながら駐車場まで移動した。現場を目撃した、市場内ののり店で働く高島将司さん(23)によると、「(容疑者が)車を動かしたけど場内の人がターレ(小型運搬車)で体当たりして、4台のターレで取り囲みました」。さらに、屈強な市場関係者たちも続々と集まり包囲し、逃走を阻止した。根上容疑者は車内でも包丁を振り回し威嚇していたが、市場関係者らと警官が車の窓を割るなどして取り押さえた。足を取り押さえた、配送業の佐藤勝俊さん(44)は「この市場で逃げられるはずないですよ。みんな気性が荒い人たちなんだから」と胸を張った。

ちなみに「ターレ」というのはこちら(http://www.ukemochi.com/tkg/tuur/tuur.html)。場内を縦横無尽に走り回る、小型運搬機で、数年前までは、お行儀の悪い外国人やおばちゃん観光客などが、わざとじゃないかと思えるような精度で軽く轢かれたりする姿もお見かけしました。その旋回力、運搬力において、他のどんなモビリティの追随も許さぬ、場内最強の機動力を誇るマシンです。


「ターレ」という一般には通じるはずのない築地用語をさらっと見出しに持ってきた上に容疑者を「捕獲」という、まるでマグロか何かのような扱い。「俺たちの築地で何してる!」という怒りをグッとこらえて見事にエンターテインメントに昇華。立派な刑事事件なのに、スポーツ紙らしく「乱闘」で片付けているのも実におしゃれ。ついでに記事前半では「マグロ解体用の包丁」とあったのが、コメント内では「マグロ包丁」と築地用語的なチューニングがほどこされ、もうこれは場内の「高はし」の魚定食や「センリ軒」のカツサンドが食べたくなって仕方がありません。お腹すいた。


ともあれ世界に誇る「Tsukiji」の場内で、こんなご乱行が許されるわけもないのですが、日本経済において、ある意味根幹とも言える東京の台所でこんな大事件が起きているのに、なぜ天下の読売さんや日経さんが報じないのか。築地の朝日さんに対するルサンチマンか、何らかの陰謀かなどとありもしない妄想を膨らましながら、通常業務に戻ります。


※追記

YouTube

http://www.youtube.com/watch?v=lAXSxKwrLyA

NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2136633638327618501

※再追記
この動画を見たTwitter住民さんの一部で「築地こわい」という感想が漏れ聞こえてきておりますが、現在の築地のおっちゃんたちは、普通にしていればとてもやさしいです。お気軽に足をお運びになることをおすすめしますです。

2013年4月17日水曜日

渡る世間はバカばかり……?

【All About News Dig】連動エントリー
昔、桃井かおりさんが「世の中、バカが多くて疲れませんか」と視聴者に向けて問いかけ
るようなCM がありました。大変素晴らしいCM だったのに、どこかのおバカさんたちか
らクレームが殺到して放送中止に追い込まれたといいます。そんなところも含めてさすがです。仲畑貴志さんのコピーはいつも人の心に届きます。素晴らしい! 大好きです。

さて話は変わります。今年の4 月1 日、以下のエイプリルフールネタがツイッターやフェ
イスブックで物議をかもしました。

……続きはこちら(All About News Dig)

2013年4月9日火曜日

バカでも文句は言える(らしい)という噂

【All About News Dig】連動エントリー

その昔、ベンジャミン・フランクリン先生が「バカでも文句を言ったり、あらさがしはできる。そしてたいていのバカがそれをやる」と言ったそうです。いえ、次のブロックから書くこととはなんの関係もありません(強調)。
 
 
「違法行為には厳しく」なんて、書店やコンビニ店頭で見かける「万引きは犯罪です」のポスターのようです。そんな言葉がメディアの見出しに踊るほど、「撮り鉄」のリテラシーは懐疑的に見られているということで……。

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